XA12

マルメロの陽光のXA12のレビュー・感想・評価

マルメロの陽光(1992年製作の映画)
3.6
ミツバチのささやきとエルスールが大好きな俺が、エリセの新作「瞳をとじて」を見るのに躊躇していたのは、この作品をまだ観ていなかったから。
内容的にはアントニオロペスのその作業やアティテュードをエリセ得意の白昼夢のような演出で撮っている。少しペドロコスタ風味もある。
湾岸戦争、イスラエルによるパレスチナ弾圧のニュースがラジオで流れる。最新作「瞳をとじて」の今でもその問題は解決されてない。
マルメロの実や葉に絵の具で「しるし」をつけるシーンが何度もあり印象的。
マルメロの実をもぎ取るアントニオは少し「ウミガメと少年」を思い出した。
最後は少しマジックリアリズム的な印象もあり、ドキュメンタリーとしても十分な佳作だと思う。
XA12

XA12