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マルメロの陽光のromioのレビュー・感想・評価

マルメロの陽光(1992年製作の映画)
2.5
スペインの画家、アントニオロペスガルシアを描いたドキュメンタリー。

全体の作風は美しく、ドキュメンタリーと感じさせず、芸術として映画としてうまくまとまっていて素晴らしい。
俺もドキュメントと知らず見ていて、生活感があるなとずっと思っていた。
また、マルメロの陽光という題名だから、マルメロの陽光が主点と思っていたが、これも間違いでドキュメント映画なので当たり前だが主体はマルメロの陽光を捉えようとした画家、であった。
この美しい光をと何度も語る主人公。何らかの形でそれを見るだろうと思っていたが、それを心の中に置いておく監督がにくい。

映像に関していえば、とくに、門から家までのちょっとした空間がとても気持ちよかった。
また今作は映像よりも音がかなりよかった。

始まってから、初老の画家が筆を手に取り木を描いてゆく。
静けさの中に筆の音だけが聞こえる。最高であった!
しかし、その後、知り合いの画家が登場。こいつが非常に煩わしい。出てくるな!
画家の妻、及び家族、そしてマンションの工事の人。うまく溶け合っていたのに。
途中の謎の評論家もうるさかったぞ。絵についてごちゃごちゃ言うなよ。
ただただ静かであって欲しかった。
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