最後、完全に死んだマルメロの実には少しづつ動くことにより白い印が何個も刻まれており、さらに春には(あっけなく)新しい実をつけ、その営みを毎年追いかけるロペス(も輝くダイヤモンドを落とす)、これは何度…
>>続きを読む・2回目観賞(更新)
マルメロの木は「生」及び「若さ」の象徴である。ロペスが絵に残したいと感じた理由は、大きく実った実に陽光(ひかり)が差した瞬間に「生」や「若さ」を感じ、その一瞬の美しさに魅せられ…
『エル・スール』『ミツバチのささやき』時のゴシック絵画のような絵作りではなく、もっと柔らかで、自然光に包まれた世界。本当に素晴らしかった…
それは、油絵をやめてデッサンに切り変えた主人公の画家との類…
最初の映像から、ずっと心地の良い時間が流れていく。
エリセは映像がなにを伝え得るのか
どう優しくあれるのか、よく知ってるような気がして泣いてしまう。
ソール・ライターが、想像力のない人間と仕事を…
すごく良かった。スペインの画家アントニオ・ロペス・ガルシアがマルメロの木の絵を描く。季節は秋から冬へと変わっていき、絵は完成しないままマルメロは熟し、腐る。静かで単調だから退屈に感じるかもしれないが…
>>続きを読む傍目にはゆっくりゆっくり時間が流れていくように見えるけど、マルメロの最も美しい瞬間はあまりにも速く過ぎ去ってしまいとらえることができないのだなあ。
それでもその一瞬は確実に在り、目だけがそれをとらえ…
映画作家も画家も、ひいては詩人も「どのように世界を切り取るか」という問いかけが巡るけれど
監督であるエリセとこの作品で取り上げられている画家アントニオ・ロペスは世界に対する向き合い方が似ているよう…
端正な構図の数々にうっとり。どのシーンにも映画的時間が流れていることが凄い。これは決して当然のことではなく、長回しで撮影したからといって、こうは時間は流れるものではない。いかにエリセがどこまでも映画…
>>続きを読む(C)1992 MARIA MORENO P.C.