アンスティチュ・フランス東京にてマイフレンチフィルムフェスティバル。
イングロリアスバスターズで強い意志を秘めた目が印象的だったメラニーロラン監督作。本当は「イースタンボーイズ」観たかったんだけど仕事で時間が合わなくて嫌々なめてかかりましたよ、しかしまさかの当たり。こんな絶世の美女がまさかまさかのマルチな才能〜凄え〜
女の友情を真っ向勝負で切って切って切りまくった本作だが、切った挙句その果ての悲劇はリアルそのもの。メラニーロラン怖い。ストーリーを文字だけ羅列すると携帯恋愛小説で如何にもありそうだが、それをちゃんとした映画に昇華させるメラニーロランの技量たるやすんばらしい。青春ドラマ＋サイコスリラー。女版ドラン（トムアットザファームver）ヒッチコック好きなんだろうな。
ケシシュの「アデル〜」や「マイサマーオブラブ」などが思い出されるが、思春期ならではの痛々しさを相反する瑞々しさと共に描いた点は前者2作品とは全く異なる。
ラストで原題「Respire」とエメラルドブルーの色した文字で終わるのも洒落てる。息を吸う者と吐く者、決して交わらない友情を「呼吸」という当たり前のモチーフで完成度の高い作品に仕上げたことは賞賛に値するのだが、女の人はもちろんのこと男性にも戦々恐々してもらいたい一作。
