tosyam

006は浮気の番号のtosyamのネタバレレビュー・内容・結末

006は浮気の番号(1965年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

タイトルに騙されてイギリス的なお洒落スパイコメディとして観ない事だ。徹底してアメリカっぽい。その下世話さも法螺話も。プロテスタントキリスト教原理主義に貫かれたアンチ進化論な擬似科学が思想的背景にある。アメリカ流不老不死薬の開発はある意味原爆開発のような薄気味悪さがある。また。お笑い映画とかお色気映画とか歌謡映画とかとしても観ない方が良い。あくまでも超科学映画。馬が喋る。とか。山田長政がアンコールワットを居城に王国を築いていた。とか。兎に角。シュールナンセンスの部分はホント細部まで良く出来ている。何より印象に残ったのが。製薬会社の研究室シーン。ナント博士は試験管の中の状態を目で見るのではなく耳に当てて音で知る。もっと凄いのは色々な実験器具と会話さえ出来る。映画制作者自体がこの博士のような姿勢でこの映画を制作している。変だが丁寧な仕事。
tosyam

tosyam