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快楽の漸進的横滑りのmのレビュー・感想・評価

快楽の漸進的横滑り(1974年製作の映画)
4.0
奇天烈なアート作品。
映画という枠組みから外れ、想像力を爆発させた監督に脱帽。

アラン・ロブ=グリエ監督作品は『囚われの美女』と今作で2作品目。
『去年マリエンバートで』をいつか観たいと思いながら、今作を手に取った。
とりあえず『快楽の漸進的横滑り』というタイトルからして不明(笑)
特殊な映画の撮り方をする監督というのは、『囚われの美女』で確認済み。
しっかりと睡眠を取り、そしてメンタルが良いときに鑑賞。

『囚われの美女』よりかは、ストーリー性があって好きだった。
危うくそれでいて初々しい、美女に翻弄される。
意味不明なストーリーの中に、美しい女の子の純粋無垢な狂気を感じられた。
シュールな展開でストーリーが進んでいき、【最初からやり直し】で終わる。
夢か、うつつか、そのどちらでもあるのか、どちらでもないのか、そんな混沌としたラスト。

レズビアンやSM、ネクロフィリア、などアングラな世界を明確な構図で切り取っている。
見るアート作品、という具合にお洒落な小物、色遣いも好み。

好き嫌いがはっきりと分かれる作品、というより監督だと思うが、私は好き。

……ユペール様は見つけられなかった(泣)
アリスを演じた女性可愛い。

ストーリー : ★★★★☆
映像 : ★★★★★
設定 : ★★★★☆
キャスト: ★★★★☆
メッセージ性 : ☆☆☆☆☆
感情移入・共感 : ☆☆☆☆☆
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