ヤスマサ

スノーホワイト 氷の王国のヤスマサのレビュー・感想・評価

スノーホワイト 氷の王国(2016年製作の映画)
3.3
童話「白雪姫」を基に作られたダーク・ファンタジー「スノーホワイト」の続編。
ラヴェンナ(シャーリーズ・セロン)が敗れた後、スノーホワイトの王国と王位の奪還に力を貸した狩人エリック(クリス・ヘムズワース)が、邪悪な力が宿る魔法の鏡を巡ってラヴェンナの妹フレイヤ(エミリー・ブラント)と攻防を広げる

前作の前日譚から始まるストーリーは、フレイヤの悲しい過去と、それによって得た氷の魔力で王国を築き、さらってきた子供を鍛え軍隊を作り上げていたところからはじまる。
狩人エリックと妻サラ(ジェシカ・チャステイン)は、そのフレイヤの元軍隊の一員だったという設定だが、前作でのエリックの設定が少々揺らいでしまったような気も…。
ラヴェンナの弟フィンも見当たらない。
原題にある通り、狩人ハントマンがメインで、スノーホワイト感はほぼなく、クリスティン・スチュワートは過去作の映像がフィードバックされただけ。
極端に言えば、独立した一本の映画と言うこともできるので、むしろ前作を観ていない方が、前述のような違和感を感じることなく楽しめるかもしれない。
フレイヤの氷の壁や、サラが放つ炎の弓矢、ラヴェンナが鏡から出てくるシーンは、VFX出身監督ならでは。
クライマックスの氷の王国での攻防は、アクションだけでなく、心情に訴えるところなど見応えがある。
通して「愛情」がテーマとなっていると思うのだが、残念ながら表現が弱く、普通の冒険ファンタジーの印象しか残らない。
フレイヤは根は良いのかも知れないが、軍隊の作り方が常套手段とはいえイスラム過激派の様なやり方で好きになれないところ。
思わせぶりな最後に、まだ続くのかと疑問を感じる作品。
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