コズモ

ノック・ノックのコズモのレビュー・感想・評価

ノック・ノック(2015年製作の映画)
4.0
イーライ・ロスは黒沢清と違って、平凡な市民の感覚に巣食うような人智を越えない悪魔を扱う。どうしてもその罠に抗えない誘惑と、勝ち目のなさを説得力を持ってきっちり描くから立派なホラーだ。今回も男なら誰しもハマるに違いない罠に掛かったが最後で、全く相手の意図も力も分からない中で、悪魔の度が外れていくエピソードの畳み掛け方も素晴らしかった。何よりもキアヌだ。こんなオファーを受けて落ちぶれたのかとすら思ってしまうと、プロデューサーも兼任しているノリノリぶりは相変わらず正体不明で目が離せない。爆笑しながらも、他者として観ることを許さない、マジで縮み上がる極めて現代的なホラー。
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