ハリ

クーパー家の晩餐会のハリのネタバレレビュー・内容・結末

クーパー家の晩餐会(2015年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

クリスマスの晩餐会の為に世代問わず家族で集まるクーパー家の1日を描く

「クリスマスだから…」、「クリスマスくらいは」という名目で親戚一同を介してクリスマスを最高の日にする為に準備をするシャーロットとサム。だが、この夫妻はクリスマスを最後に離婚するつもりだった。この事実を皮切りに失業して更に離婚済のハンク、不倫中であるが親から結婚を催促されているエレノアと中々ドロドロした人物が登場。この2人の関係性が分からないままで後から相関図を見たら兄妹なのね。笑

初見では誰と誰がどういう関係性なのか分からないくらい複雑に感じてしまった…
祖父、祖母、叔父、叔母、両親、子供と見る目線によって変わるのが分かりづらく、群像劇だがそれぞれのエピソードがそんなに深く無く分かりにくさを助長している感じ。内容としては会話劇中心でそれはそれで飽きのこない作りで良かった。

それぞれの登場人物の抱える闇や葛藤(基本的に家族間のわだかまりだが)をクリスマスの晩餐会に持ち込んでしまうので、最初は仕方無しに表面上取り繕って"晩餐会"を行いどこか余所余所しい。神父でシャーロットの父であるバッキーが倒れて病院に運ばれてから家族の絆を思い出す事になる。

今現状にある当たり前を当たり前と思わず、家族というものの尊さを垣間見る事で家族間のわだかまりが溶けて大団円という終わり方。病院の待合室で"クーパー家の晩餐会"を行いハッピーエンドのハートウォーミングコメディ作品として纏めたなといった感じ。
ナレーションを行っていたのが実は飼い犬であるという叙述的なラストだがそれでは病院での晩餐会シーンの整合性が取れて無いのでは?

要所で彩り溢れたクリスマスを感じられるシーンが多数カット割りされており、クリスマスシーズンに観る映画としては良かった。多少ツッコミどころやモヤっとした所があれども「クリスマス映画」というスパイスがあれば基本的に楽しく観る事ができるので、改めてクリスマスや年末年始というのは人の感覚をマヒさせる魔物だなと痛感。笑
個人的評価:良作
ハリ

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