すきま

四季のすきまのレビュー・感想・評価

四季(1969年製作の映画)
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各社で配給が終わるみたいなので、アマプラにある傑作選を駆け込みで見た感想。
日本のアニメーションが線と動きで魅せるのは、浮世絵や絵巻物の頃からの伝統に、近代に取り入れた立体感、現代のヌルヌル感が組み合わさった結果だと思う。
これは動きの滑らかさでなく、ひたすら質感やタッチの魅力にやられる作品。絵や楽器や声でも、受ける時に作った人の手触りを感じることが、一番豊かな喜びのように思う。
「かぐや姫の物語」を少し思い出した。
政治的な比喩を読み解ければ倍楽しめるだろうけれど、時間がなかったのでそこは割愛。
写真もそうだけど、映像も、中に時間の流れという立体的要素がありつつも、やはり平面に展開するものなのだ、と気づかされた。
日本でも砂絵や粘土を使ったり質感を大事にしたものがもう少しあったように思うけど、費用の関係か、その枠が3D的なものに殆ど取って代わられてしまった気がする。残ってるものを大切にしなければ。
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