すんすけ

スター・ウォーズ/最後のジェダイのすんすけのネタバレレビュー・内容・結末

2.0

このレビューはネタバレを含みます

他のレビューにも書かれていた通り、この映画の最大瞬間風速的な面白さはとても高い。ただそれ以外の部分が本当に突っ込みどころ満載でスター・ウォーズファン的にはつらい作品になっているだろう。ストーリーは大して面白くないけどここぞというシーンでめちゃくちゃ面白い!なんていうのは実写トランスフォーマーでお腹いっぱいだし、宇宙が舞台のSF作品で派手なドンパチを見るのは近年のスター・トレックで満足している。私はきちんと作られたスター・ウォーズの続編が見たかったのに、既存のキャラクターを使った同人作品を見せられているようだ。やたらと批評家の評価は高いようだが、おそらく「本物のエピソード8」を見たのか、エピソード7からスターウォーズを見て他は見てないのだろう。劇中、カイロ・レンが「古きものは滅びるべき」と言い放っているが、この映画は本当にスター・ウォーズシリーズが積み上げてきたあらゆる物をリセットしたと思う。
この映画でつっこみたいところは山ほどあるが、とりあえず3つほどに絞ろうと思う。

① ルーク・スカイウォーカー
前作「フォースの覚醒」でルーク・スカイウォーカーの地図とやらを皆が探し、前作のラストにてレイはルークのところに辿り着きます。わざわざ地図なんてものを用意したのだから、もし誰かが自分のところに来ればその時はジェダイとして何か行動を起こすつもりでルークは地図を用意していたのかと思いましたが、そんなことはありません。レイから受け取ったスカイウォーカーのライトセーバーをポイッと投げ捨てる爺のやることとは思えない幼稚な行動からはじまり、完全に人と関わることを捨てた生活を送り、ジェダイは滅びるべきだと語る彼はただただ孤独に死にたいと言う。じゃあなぜ、地図なんてものを用意したのか?コレではただの構ってちゃんではないか。それに加えて、闇の誘惑を受けたベン・ソロ(カイロ・レン)の寝込みを襲うという行動。それがジェダイのやることなのか?この作品のルークは確実に暗黒面の人間となってしまっている。非常に残念だ。
② 最高指導者スノーク
彼は帝国時代に影も形も見せなかった人物(まずその時点でおかしい気もするが)であるのに、帝国の壊滅後にファーストオーダーを組織し、瞬く間に軍事力を高めた実力者。更にフォースの能力もかなり高いことが伺えるスター・ウォーズシリーズ的にかなり強そうなキャラクター・・・であるのに、今作の中盤であっさりと死んでしまう。念力スイッチオンのライトセーバーで殺されてしまう彼の死に方については反対意見がかなり目立つが、あのダースシディアスも体を持ち上げられて投げ捨てられただけなので、そこは問題ではないように思う。問題は、彼が死ぬことによって残る敵役がカイロ・レンだけになってしまうことだ。レンは未だに光と闇の間をうろちょろしている子供なのだ。そんな中途半端な奴が最大の敵と言われても「次回作でレイの説得で力をあわせてフォースにバランスをもたらすんじゃないの?」とか容易に想像できてしまうあたりが本当に残念である。レンは「ベイダーのやり始めた事を終わらせたい」そうだが、アナキンはEP6でフォースと一体化してヨーダやオビワンのような存在になったのだからレンの前に現れてそんなことはもうどうでもいいことを教えてあげてくれ。
③ ハイパージャンプ特攻
味方を逃がすために紫髪のおばさんがハイパージャンプで敵司令艦に突撃をお見舞いするシーンがあるが、この威力がとんでもない。敵艦は一瞬にして真っ二つになり大損害を受ける。しかもこの敵艦もただのスターデストロイヤーとかではなくスノークの乗っていた最上位クラスの奴だ。この映画の序盤に多くの犠牲を払い敵兵器を破壊するシーンがあるが、誰か一人がハイパージャンプで突っ込めば犠牲は一人で済んだんじゃないのか?と思えるほどのとんでも威力である。まぁ突撃に使った艦もそんじょそこらの艦ではなくレジスタンスにとってとても重要な艦ではあるが・・・。このシーンのおかげで、今までのスターウォーズ作品全ての艦隊戦において死を覚悟した誰かがハイパージャンプすれば一瞬で決着がついていたかも・・・という考えがでてしまう。流石にやってはいけないタブー的な行動ではなかったのか。

他にもフォースが万能すぎる超能力と化していたり、ルークの最後とか、この映画の最後のワンシーンだとかつっこみたいところはまだあるがこのへんにしたいと思う。
すんすけ

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