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スター・ウォーズ/最後のジェダイのRのネタバレレビュー・内容・結末

3.3

このレビューはネタバレを含みます

映画館で友人3人と。

2017年公開の「スターウォーズ」シリーズ第8作。

監督は「ルーパー」のライアン・ジョンソン。

話は

遠い昔、はるか彼方の銀河系で…。帝国軍残党、ファースト・オーダーと共和国軍、レイア・オーガナ最高司令官(キャリー・フィッシャー「スプラッター・ナイト 新・血塗られた女子寮」)率いるレジスタンス戦いは熾烈を極めていた。同じ頃、前作で行方が分からなくなっていた伝説のジェダイ、ルーク・スカイウォーカー(マーク・ハミル「キングスマン」)を追ったレイ(デイジー・リドリー「オリエント急行殺人事件」)はルークからフォースの力を学ぶのだが…というもの。

あけましておめでとうございます。

新年1発目は「最後のジェダイ」から、今回は公開年に観ることはスケジュールの都合上できなかったのですが、新年ファーストデイで人が空いてる映画館で早速観ることが出来ました。

心配だった批評面も概ね上々のようで、安心していたのですが、公開からしばらく経ってみると批評家が高く評価するのに比べて一部のシリーズファンからは「除外させよう」とキャンペーンが勃発されるほど怒り心頭な人たちもいると聞いて、一抹の不安が…。

それと年末の「ウィークエンドシャッフル」で宇多丸さんがダークサイドに落ちたと聞いていて(ネタバレ防止のため、観る前は聞いていない)、より一層不安が。

期待と不安を胸に鑑賞に臨んだところ…

…ダメだ。絶賛されているフォロワーの方々、本当に申し訳ありません。僕も残念ながら全然ダメでした。

それも「シン・ゴジラ」や「ローガン」がダメだった時と違って、思い入れがミーハーなりに強い分、余計にショックだった。

まず、冒頭から、前作でカイロ・レン(アダム・ドライバー「ローガン・ラッキー」)の同僚にして、ライバル的存在でもあったハックス将軍(ドーナル・グリーソン「マザー!」とレジスタンスのエース、ポー・ダメロン(オスカー・アイザック「X-MEN:アポカリプス」)によるコメディ的会話シーンから違和感。

あれ?スターウォーズってこういうコメディラインのシーンってやるっけ?

しかも、この会話シーンがそれほど面白くない。

その後のレジスタンスの爆撃機「レジスタンス・ボマー」による「ドレッド・ノート級スター・デストロイヤー」破壊シーンは間に合うか間に合わないかのタイムサスペンスが効いていて、おお、良かった良かった、盛り返したと安堵していたのもつかの間…。

前作で深手を負った今作随一の悪役にして、個人的には新シリーズで一番好きなカイロ・レンが、その不甲斐なさをきっかけにラスボス、スノーク最高指導者(アンディ・サーキス「猿の惑星:聖戦記」)にいびられ、あろうことかトレードマークであるあのカッケー仮面を自らの手で破壊…。

えー。今作の評価と全く関係ないけど、俺好きすぎてあのマスクのレプリカ買ったんスよ?いや、顔が出ないのはわかるけど、何も壊さなくても…。

もう、この時点でこのライアン・ジョンソン監督は話を先に進めるために話の構築を壊そうとしているんだなと感じた。

しかし、それが良い方向に進めば良いが、個人的にはそのどれもがことごとごくマイナス。

まず、フォースの扱いよ。

ものすごくディープなファンじゃないのでわからないのですが、フォースってあそこまで便利な力なんですか?

劇中ではジェダイの血を受け継ぐレイア・オーガナが宇宙空間に放り出されたのにも関わらず、復活して宇宙船に舞い戻ったり、レイとカイロ・レンが通常「フォース・チャット」でテレパシーで会話&触れ合いがあったりとなんでもありな感じ。

そして、最大のトンデモ展開が終盤でのルークのチートっぷり。

ファースト・オーダーに追い込まれてレイアたちレジスタンスを逃がすためにルークが1人、カイロ・レンたち敵に1人に挑むシーンなんだけど、ショットとしては噴煙が舞う基地をバックに1人威風堂々と歩む姿はまさしくレジェンドなんだけど、問題はそっからの展開。

カイロ・レンの命により全体で砲弾をルークに向かって撃ち込むんだけど、まずそのフルボッコ砲弾は無傷!!

そこまでなら、まぁなんとなくフォースパワーかなーと思うんだけど、そっからがまたすごい。

ルークのチートっぷりに激昂したカイロ・レンが1人決闘を挑むんだけど、カイロ・レンのライトセイバーがルークを貫いてもピンピンしていて…ん?と思った瞬間…

まさかの島からパワーを発して生み出した幻影…笑

島から動いてなかったんかい!!つか、どんだけー!!

もう、このなんでもありっぷりにクラックラきてしまった。

しかも、ルークはその後…。ここも本来なら感動的な幕切れとなるはずなんだけど、なんだかなぁ…という感じ。

ルークも含めて「フォースの覚醒」ではあれだけ魅力的に描かれていた新旧キャラクターたちの扱いやキャラ変が明らかに雑に感じた。

レイもルークとの修行ほっぽってカイロ・レンの元に行っちゃうし、ダメロンもカッコいいのは冒頭のシーンだけであとはあんまだし、フィン(ジョン・ボイエガ「ザ・サークル」)の行動はことごとく裏目に出るし、ラスボス、スノークは…で、なんだかなーという感じ。

つーか、密かに好きだったアクバー提督の扱いあんまりじゃないっスか?

新キャラの整備員のローズ(ケリー・マリー・トラン)も本人は一生懸命演じているのはすごく伝わるんだけど、いかんせん華がないし、もっと謎なのは深手を負ったレイアに変わって指揮官となるアミリン・ホルド中将(ローラ・ダーン「ファウンダー ハンバーガー帝国の秘密」)、いやもっと早くダメロンに真相話せし!!

あと、予告では出ていなかった新キャラクター、ベニチオ・デル・トロ演じるDJ(この役名も、もしやダース〜なんとかでシスか!?と期待もしていて、ガッカリ)も、敵かな?味方かな?状態からやっぱり最後は味方でした!!オチもなく、微妙なフェードアウトするしで、マジデルトロの無駄遣い!!

もう観終わった後に聞いた宇多丸さんの評論が「決め絵を撮りたいがために、話運びがあまりにも雑すぎ」ってのが個人的にごもっともという感じで、冒頭の爆撃シーンや中盤のカジノ、ラストの氷の惑星など、シチュエーションやショットとしては間違いなくカッコいいし、よくできているんだけど、そこに付随する話が全然ダメな感じでした。

ラストのカジノで出会った、名もなき少年が空を見つめて、ホウキを手に取る姿が在りし日のジェダイを彷彿とさせるっていうラストも見せたいことはわかるんだけど、全然心にこなかったなぁ。

正直、俺が「スターウォーズサーガ」を壊して新時代のスペース・オペラを作る!!っていう意気込みはしっかりと伝わるし、監督の「ルーパー」なんかは大好きなんだけど、期待値が高かった分、コレジャナイ感が半端ない。

ここまで読んでいただいた善意溢れる方々、またはいつもイイね!やコメントをくれるフォロワーの方々に不快な想いをさせてしまったのは誠に申し訳ないが、それだけミーハーなりに期待していたってことをわかっていただけたら、嬉しいです。

ただ、今作を絶賛する人を否定しているやけではなく、本当はそうなことない部分もあるってこともわかるんですが…。

残念。最終的にかなり小規模になったように感じた両陣営が挑む最終作「エピソード9」、一年後ですか、少なからず期待して待ちたいと思います。

頼むぞ!J・J・エイブラムス!!

本当にごめんなさい。
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