ぴんじょん

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明けのぴんじょんのレビュー・感想・評価

3.0
終わった終わった、めでたしめでたし。
「ようやく終わった。」見終えた時の感想を一言で言うとこうなります。

40年にわたる大河ドラマがついに終わった、という感慨ではありません。
もうこれで、とりちらかった「スター・ウォーズ」は見なくてすむんだという安堵感なのです。

思えば高校3年の夏、迫りくる初代共通一次テストにおびえながらも、(まあ、僕は早々と見切りをつけて、私立文系に乗り換えていたけど)徒党を組んで電車で1時間以上もかかる一番近い映画のある街までくりだして見た『スター・ウォーズ』第一作。
数学の教師から「こんな時期に『スター・ウォー』(ママ)なんか見に行ってるようじゃ…」と嫌味を言われながらも、ほぼ全生徒(高3)が見に行った第一作。

あの感動が、こんな形で終焉を迎えるなんて…。

僕らのスター・ウォーズはダースベイダーが皇帝をデススターの原子炉に投げ込んだところで終わっているのでしょうね。
いや、新三部作のダースベイダーの誕生で完全に終わったと言ってもいいかもしれません。
環は閉じられたのだから。

しれでも、続三部作が始動した時は大喜びしたし、エピソード7は懐かしさも相まって、かなり楽しませてもらいました。

でも、その後の体たらくは目を覆うばかり。

エピソード8なんて、なくてもいいような茶番に堕しちゃってました。
実際、エピソード9を見ると、エピソード7から、そのまま続けてみてもいいくらい、エピソード8は意味がなくっています。

しかし、そのエピソード9にしても、今までの(特にエピソード4から6までの)名場面をつぎはぎして、懐古的な雰囲気をまぶしたような内容でしかなく、新たに見るべきものは何もありませんでした。

しいて言えば、主人公レイが皇帝の孫娘だったというだけのことで、それにしても、えー皇帝に子どもがいたの?という仰天展開でしかなく、ダースベイダーがルークの父親だと明かした時ほどの衝撃はありませんでした。

登場するクリーチャーたちも、エピソード4~6の安っぽさをあえて踏襲したことで、情けない着ぐるみ感満載だし…。
ジャージャー・ビンクスですら懐かしく思われました。

ジャージャー・ビンクスといえば、この三部作では、エピソード1~3の展開やテイストが全く無視されているようにも思えるのも残念。

派手な特撮を駆使したSF映画や豪勢なアメコミ物がいくらでも作られる時代、「スター・ウォーズ」の大切なものがどこかに行ってしまったように思えました。
まあ、大スクリーンで見たからなんとか鑑賞に堪えられたというべきでしょうか。

それにしても、エピソード8でしっちゃかめっちゃかになっちゃったお話を、何とかまとめあげたJ・J・エイブラムスはよくやったと思うけど。
それにしても、これまで止まり。

とにかく終わってよかった。
めでたしめでたし。


頼むからもう「スター・ウォーズ」は作らないでおくれ。

2019/12/30 8:20
2,003-76
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