ケイスケ

スロウ・ウエストのケイスケのレビュー・感想・評価

スロウ・ウエスト(2015年製作の映画)
3.4
マイケル・ファスベンダーがコディ・スミット=マクフィーの髭をナイフで剃る場面があるんですが、ベビーフェイスすぎてどこに髭生えてるか分からなかった。

スコットランド貴族の青年ジェイは、姿を消した恋人ローズを追って渡米し、コロラドへとやって来る。荒くれ者に襲われて窮地に陥ったところを賞金稼ぎの男サイラスに救われたジェイは、サイラスを用心棒として雇い一緒に行動することに。やがてローズとローズの父の首に多額の懸賞金がかけられていることが発覚する。

タイトル通りスロウな展開で進んでいく西部劇。ファスベンダー、めっちゃ西部劇が似合ってるやん!コディ・スミット=マクフィーの貴族の息子との付かず離れずの距離感が心地いい。この人、ナイトクローラーだからX-MENでもファスベンダーと共演してるんですよね。

84分と短いですが後半にはなかなか派手な銃撃戦もあり見どころは多い。あと映像がすっごく綺麗。展開はゆったりなんですが、要所で見せ場が用意されておりスローテンポでも飽きないんですよね。

てかラストがあまりにも切なすぎる。ローズお前なにやらかしてくれんねん…。主人公の立ち位置が西部劇ではかなり珍しい部類になると思う。あとラストにこれまで死んだキャラが順番に写されるんですが、この演出の意図はちょっと自分にはよく分からない。生存競争のなかサイラスも西部の歩き方を学んだってことなのかな。

最近は『ミッドサマー』や『アンダー・ザ・シルバーレイク』など多数の良作を出しているA24。毎回ジャンル映画にもちょっとした新しい要素を入れてきており、本作も少し変わった西部劇で面白かったです。