A24配給作らしい異質な西部劇。
『トマホーク ガンマンvs食人族』と並んで2010年代2大過小評価西部劇(奇しくも2作とも日本では劇場未公開DVDスルー)。
マイケル・ファスベンダーの盟友でもあるというジョン・マクリーン監督。デビュー作でこのクオリティはシンプルに凄い。
前半はかなりほのぼのとしていてジム・ジャームッシュの『デッドマン』を思わせる雰囲気、展開だが、時折見せるバタイオレンス描写の鋭さや、ラストの銃撃戦の緊張感も素晴らしい。
『女王陛下のお気に入り』等でお馴染みの撮影監督ロビー・ライアンによって捉えられた西部の広大な自然描写、神経質気味な映像美も見事。
P.S.
『光をくれた人』ではアリシア・ヴィキャンデルに髭を剃って貰っていたマイケル・ファスベンダーだが、本作では主人公の少年の髭を剃ってあげていたのが印象的。