うえびん

国際市場で逢いましょうのうえびんのレビュー・感想・評価

国際市場で逢いましょう(2014年製作の映画)
4.0
二度目の鑑賞

4、5年前に観た時は、韓国映画にハマるきっかけに。『ラブストーリー』と本作を観て韓国映画すごいんだなぁと感じたことを思い出す。それからいろんな作品を観て、目が肥えたと思うけど再鑑賞も面白かった。

映像は、現代から回想への場面の切り替わりが独特で印象に残った。また、カメラワーク、飛び回る蝶を追ったり、走り回る人を追ったり、スピード感を感じた。そして、画面から感じる身体的な不快感。大型船から転落する人が小型船に打ちつけられる様子、鉱山の中での閉塞感や事故の鮮烈な描写。観ている者の身体にも響く“痛み”は韓国映画ならではだなぁとあらためて感じた。最近では『パラサイト』でも。

物語には、大きな物語と小さな物語というコトを考えた。ドクスは、国や会社といった大義のために必死に生きるのだが、それは全て家族のため。人は、いつの時代のどこの国に生まれ育っても、世界や国や会社という大きな物語の中、家族という小さな物語を懸命に生きる。そこに個々のドラマが生まれる。だから、家族の物語が普遍性をもつのだなぁ、と。

戦後の韓国、ある家族のある男の一代記。時代と家族を知る良作です!
うえびん

うえびん