えりんこ

国際市場で逢いましょうのえりんこのレビュー・感想・評価

国際市場で逢いましょう(2014年製作の映画)
5.0
興南(今の北朝鮮)から釜山、ドイツから釜山、ベトナムそしてまた釜山と。家族のために奔走するドクス、あまりにも早く家長になりすぎた。戦争で子供時代を失い、韓国の激動の時代を生き抜いた男の姿を、丁寧にそして暗すぎず描いている秀逸作品。韓国が抱えてきた苦しみの部分がよくわかった。あの入り組んだ露店街は、戦後の闇市の名残なのね。規模は違えど上野と雰囲気がなるほど似ている。GHQ?が闊歩し、戦後の復興は日本と変わらない。それはベトナムでも繰り返される。韓国の子役たちは本当に上手ね〜。戦後も韓国は本当に色々なことがあった。儒教思想の体現であるこの作品と、新しい家族の体現である「パラサイト」。いまだに停戦状態で分断されていて、故郷に帰るにはどうしたらよいのだろうね。あまりにも多くのことが起こりすぎて、世代間では価値観のずれが大きすぎて、ドクスが引きずる足に涙を堪えきれない。号泣の極みで、ココイチ泣いた。
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