MikiMickle

美女と野獣のMikiMickleのレビュー・感想・評価

美女と野獣(2017年製作の映画)
3.5
アニメの方はあんまり覚えてない…
実はそれほどプリンセスものが好きなわけではなく… “待ちこがれていた王子様と出合えてめでたしめでたし”みたいなイメージがちょっと苦手で…
それプラス、ミュージカル映画も実は苦手で…

しかし、これは良かった‼
何故なら、まず主人公のベルの性格が素敵だから♪
冒頭から「ベルは美人だけど変〜♪馴染めない〜♪変な子〜♪」と散々村人から歌でディスられる(笑) 本が好きだからってそこまで言わなくてもいいじゃん‼って。 中盤でも「頭おかしい」みたいな扱いを受けて、アウトロー極まりないw

実は王子である野獣と出会うけれども、考えがしっかりしているから口が達者で、野蛮な野獣やガストンに対しても命を省みず理不尽な事には突っぱねる部分も良い♪別に王子様を待っていないし、本がたくさんあって興奮してるのも可愛らしいし、お父さんへの揺るぎない愛も素敵。母を幼き時に亡くし、父とともに村の片隅で生きて来た故の深い絆。

これを、実際に聡明で芸能界に流されずにいるエマ・ワトソンが演じているから、尚更良い♪エマ・ワトソンのおでこのシワとかも見えるけれど、そこもこの映画の“見た目では善し悪しは判断出来ない”というテーマに沿っている。

でも、アニメのベルのイメージはもうちょっと優しさや穏やかさがあったような…… ちょっと気が強すぎ感はある。

で、ストーリー的に言えば、スリリングあり、ユーモアあり、段々と心を通わす二人の関係にほっこりしたり♪

なんと言っても道具に変えられてしまった城の者たちが本当に良い味だしてる♪
彼らによる晩餐会のミュージカルシーンは『ファンタジア』の世界で、まるでディズニーランドでのアトラクションを体験しているかのような気分になるっ♪ めっっちゃくちゃ楽しい〜♪思わず笑顔になる♪
物を演じるユアン・マクレガーやイアン・マッケランらは声だけでもその個性を感じられて素晴らしい♪
後半の、野獣を守るための戦闘シーンなどワクワクとハラハラが最高潮に‼‼

また、悪役ガストンはベルと結婚するべくして様々な策略を練るが、腹立たしさと、ある意味で笑いがでるほどゲス‼‼ 己の人気を利用し、人々を丸め込み、目的の為なら手段など選ばない。そして、排他主義極まりない。
ザ・ゲスwww まるで某国の某お偉いさんのようだったわ。これを演じるルーク・エヴァンスのにやけ顔、ムカムカしすぎて最高‼(笑)

しかし、一つだけ言いたいのは、舞台がロココ時代のフランスなのに黒人が宮廷にたくさんいる違和感… いや、ディズニーだし、人種差別問題で出しているのはもちろんわかっているし、多国籍人種を使うのは良い事だとは思う。でも、非白人は黒人しか出ていないし……ヒスパニックやアジア系はどうした‼
そして、だったらプリンセス商品にもっとちゃんと黒人のティアナとか中国人のムーランとかネイティブアメリカンのポカホンタスとかいつも入れなよ‼と…いつも思ってしまうのです

あと、野獣が王子に変わる時… えっ??王子……あんまりかっこよくない…w 野獣の時の方がかっこよかった… むしろ、野獣カッコよすぎじゃ…と、思ってしまった…

あっ‼しまった‼見た目ではなく内面が大事映画だった‼‼😂
ラストのエンディングシーンは正直ちょっと「やっぱりプリンセスものなのね…」と思ってしまったけれど、それでも楽しく、幸せな気持ちになった事には変わりない♪ 映像ももちろん美しいし‼
アウトローが自分のアイデンティティーを曲げずに、自分の力と理解者の力で、圧力に屈せずに、大事なものを見つける映画。
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