なお

美女と野獣のなおのレビュー・感想・評価

美女と野獣(2017年製作の映画)
4.5
「果たして原作を一切知らない僕が楽しめるのか?」
そんな心配は杞憂に終わりました!

音楽・映像・物語。どれをとっても素晴らしい秀作!!
公開から一ヶ月以上経っているとは思えない大盛況っぷりに唖然としましたが、このクオリティを目にすればロングランにも頷けます…。

ややこしいメッセージを訴えかけてくる作品ではなく、単純に『美女と野獣』の世界へと誘われ、夢に浸れる作品でした!
あれ程容易に物語へ引き込まれた感動は忘れません…!

日用品や骨董品と化した召使いらのコミカルな戦闘シーンとは打って変わって、呪いによって時を奪われ引き裂かれてしまう残酷なシーン。
過去の愚かな罪を後悔し、後戻りきかぬ運命を憎む。
壮大なスケールで描かれている中にも、そこには人間らしさが光っており素直に涙しました…。

今作で大役を演じ切ったエマ・ワトソン。彼女、歌うことに不安と恐怖を感じていたとは思えないほど美しく優しい声。
彼女は『ラ・ラ・ランド』のミア役とはイメージが違うので、『美女と野獣』のベル役を優先したのは大正解!

野獣が歌っていた"Evermore(ひそかな夢)"。この曲、本作のオリジナルソングだそうで、野獣の感情や立場とうまくマッチしていて秀逸な一曲でした。
そして、ラストのジョシュ・グローバンが歌う"Evermore"は文句無しの締め括りでした!

僕が特にお気に入りなのは、他では観られないであろうリッチなエンドロール!
贈られるギフトのラッピングに一工夫あったりすると、それだけで嬉しくなりますよね。まさにそんな感じで、あのゆったりとしたキラキラ輝く特別なエンドロールが印象強く残ります。
さらにそこにアメリカが誇る圧倒的歌唱力の歌手たちが重なる…。
日本での業績は全体で見ると米粒程度だとは思いますが、吹き替えの声優陣もこれまた豪華ですからね。
今作への熱量があらゆる箇所から伺えます!

折角本作を観たのだから、是非アニメ版『美女と野獣』も近々見たいですね〜!
なお

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