よーだ育休中

美女と野獣のよーだ育休中のレビュー・感想・評価

美女と野獣(2017年製作の映画)
5.0
美術・CGの造形が美しい。アンティーク家臣達のデザインも好み。(野獣のデザインについてはノーコメント)

アニメ版と比べて設定が細かく掘り下げられていて、ファンとしては嬉しい。
元来心優しい野獣がわがまま王子になってしまった経緯。ベルのお父さんの過去。領地・領民の設定。
一番嬉しかったのは、魔女が呪いをかけっぱなしで去るのではなく、アガットという名前で村に溶け込んでいたこと。仏革命を彷彿とさせる焼き討ちのシーンで城まで出向き、薔薇が散りきったにもかかわらず、愛する心を取り戻した王子の呪いを解くシーン。ベルパパやル・フゥの印象も好転した実写版だったが、魔女の印象が一番良くなった。

歌唱シーンも素敵。Emma Watsonの歌声がとても綺麗。吹き替え版の山崎 育三郎の歌も良かった。Evermoreは吹き替えの方が好きかも。

Beauty and Beastの曲に合わせたダンスシーン。アニメ版はロマンチックだったが、実写版はどこか切ない気持ちになった。自由を奪われているベルと、野獣の哀愁がアニメ版より強く前に出ていた気がする。実写版の方が圧倒的に涙を誘われた。

ベルと野獣の心の距離感の描き方も実写版の方が好き。テンポはアニメより悪いかもしれないが、実写の方が繊細に描かれていると思う。

ルミエールとコグズワース役にEwan McGregorとIan McKellenが起用されていた事もファンとしては嬉しかった。

How Does A Moment Last Foreverもいい曲。エンディングで流れたときも鳥肌だったが、本編序盤でベルパパが口ずさんでいたシーンの切なさもたまらない。