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極道戦国志 不動3のMASHのレビュー・感想・評価

極道戦国志 不動3(1998年製作の映画)
1.0
最高にユニークで面白かった1作目。余りに酷いクオリティの2作目。そしてに締めくくりの3作目。今作は2作目のラストの直後からスタートなので、2と3は完全にセットで作られたのだろう。義務感で観たけど、まさか前作より酷いものが見られるとは。空いた口が塞がらない。

相変わらず音声バランスがおかしく台詞は聞き取りにくいし、聞き取れても酷い脚本と酷い演技にゲンナリするだけ。なんなら脚本やセリフの内容は前作より酷く、会話が成り立ってないのがほとんど。演出も実験的なものを目指してるのだろうが、一貫したビジョンがなく全てが支離滅裂で空中分解を起こしている。

極道も不動もほぼ関係なかった前作に比べると、多少は不動と能間に話が戻ってはいる。『極道戦国志 不動』名乗るなら、せめて不動たち極道をメインにしろよというのが前作での文句だった。しかし、今作でいざ主人公としての不動たちが描かれると、その言動は意味不明。谷原章介自身も戸惑ってそう。

前作に引き続き武装した女子高生たちも登場。これもまた前作より酷い。前作での興味本位で人を殺していく彼女たちの姿は見れないこともなかったが、今作では喚き散らしてるだけで単純に苛立たしい。若さゆえの焦燥感や飢餓感から来る暴力衝動がテーマもつもりなのだろが、そもそも全てが映画とは言えないレベルなので何も伝わってこない。

そして、1と2でお預けを食らっていた谷原章介vs竹内力。ポスター詐欺もいいところだったが、まさかの最終作である今作では省略されるという。代わりにラスト4分くらい鬱陶しい子供の笑い声が続くだけ。もう勘弁して欲しい。

正直74分という短さでも見るに堪えない代物。実験的な作品は基本的には好きなのだが、これに関してはただただ苦痛。別に怒りとかはないが、とにかくげっそりさせられる。1作目は何度も観たくなるが、2と3は二度と観たくない。

唯一面白かったのは、竹内力が英語のセリフを迫力だけで乗り切っている場面でした。
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