Arsenyevich

リトル・ボーイ 小さなボクと戦争のArsenyevichのネタバレレビュー・内容・結末

2.3

このレビューはネタバレを含みます

「リトルボーイ」の命題の真意が判明した時、
うわ、ここに繋げてくるんだ!
この後どう展開させるんだろう?
と一瞬度肝を抜かれた。

自らの信じる力が発端に、
いきなり英雄扱いされる少年。
この8歳に命題の重みと心の葛藤をどう表現させるのだろう?
と思ったら…
肝心の確信部分は全く描かれず。
少年のリスト通り決まりきったゴールで終わる結末。
なんだろう、この置いてけぼりの違和感は…

リトルボーイ投下後の状況を受け、
唯一の友ハシモトは何を思ったのか。 
2人の絆はその後、どう描かれるのか。
鑑賞者が一番突き詰めたいのはそこじゃないのかな。日本人に限らず。

あの結末では、危惧していた通り「信じる力」の素晴らしさよりも
信じるだけの安直な行動、が裏目に出てしまっている様にしか思えない。

結局の所、喧嘩両成敗の安易なプロット作りが、薄っぺらく深掘りも出来ない映画に終結してしまった。

真っ赤な顔で迫真の演技を見せた子役のリトルボーイ、役者陣が良かっただけに凄く残念。
Arsenyevich

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