おとは

リトル・ボーイ 小さなボクと戦争のおとはのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

※ネタバレ注意※

高校の英語の授業で見ました。
主人公の男の子が「父親のために」大嫌いな敵国である日本から来た男性と関わっていく中で、少しずつ成長していくお話です。いいお話ではありますし、他国の方の視点ではハッピーエンドかもしれませんが、他の方もおっしゃる通り日本人としては複雑というか、ショックを受ける内容が含まれています。

原子爆弾が街ひとつを破壊する様子を見て人々が大喜びする様子や原子爆弾と同じ愛称をもつ主人公がもてはやされる様子は見ていて辛いものがあります。日本が悪なら、日本人も全員極悪非道であるかのような反応。日本が戦争中、いかにひどい認識を持たれていたかがよくわかります。日本人の男性と仲良くなり、全ての日本人が悪い訳では無いことを知っている主人公は複雑そうです。彼が素直に喜ばないでいてくれたことが個人的には救いでした。

しかし、このことは原子爆弾に限ったことではないなとも思います。数年前、イスラム国の活動が活発だった時に多くの人がイスラム教徒=悪と捉えたこともその一例です。思い込みほど怖いものはありません…。

見ていて辛くはなりましたが、原子爆弾の怖さを刷り込まれている日本人だからこその捉え方ができ、とても考えさせられる作品でした。
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