Donatello

クーデターのDonatelloのレビュー・感想・評価

クーデター(2015年製作の映画)
4.1
全然ノーマークだったこの映画を、Twitterで流れてきたGIF画像で知って、たった数秒の映像なのに割と過激な描写だったので観に行った訳ですよ。

それはまさしくゾンビじゃない『ワールド・ウォーZ』。
あるいは『エネミー・ライン』withファミリーin東南アジア。

ギャレス・エヴァンス監督作に出てきそうな敵役を、若干マイルドにした感じの大量の暴徒に追われるとか怖いですマジで。
これに比べたらウラジミール・マシュコフさんに追いかけられるのくらい子守りみたいなものですよええ。

ちょっと買い物出かけて、帰り道が地獄絵図とかもうね。

自分だけなら兎も角、奥さんと2人の娘も守らなければならないのは元国連職員のブラッド・ピットさんも同じでしたが、こちらはヘリもマシュー・フォックス君も迎えには来ません。勿論ジーン・ハックマンさんも。
途中からアメリカ裏社会の犬を語る元007が絡んでくるだけです。
まぁそれはそれで凄いんですけどね。
なんせ出番が遅い遅い。

基本、主人公のパパの自力。
序盤の屋上のシーンなど結構呼吸止まります。

当然ながら娘がいるという事はヌイグルミを持ってたりして落とす所までがセットのお約束ですが、無駄にカッコつけず危険を回避するあたり現実的です。

ほぼコメディ俳優化しかけてたり、自殺未遂を起こしたりと、色々心配だったオーウェン・ウィルソンさんですが、完全に復活してる上に流石実生活でもパパだけに、主人公役としても迫真です。
「あ!ケイト・ハドソンだ!」とか言っても振り向かないぐらいの迫真。

また謎の男を演じるピアース・ブロスナンさんが、JB時代とは異なるワイルドさで、下手に女王陛下の下僕だった時よりもイカしてます。
カラオケのシーンなどはやたらノリノリ。

サバイバルサスペンスものとしては素晴らしく拾い物だと思いました。

また100分程度のサクッと終わる作品ですが、仮に東南アジアに観光で行かれる方が機内で鑑賞するには最適で、旅行がより一層スリリングな感じになりそうで羨ましい限りです(ゲス顏
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