CANACO

暗くなるまで待ってのCANACOのレビュー・感想・評価

暗くなるまで待って(1967年製作の映画)
4.1
23歳の時に「ローマの休日」を演じたオードリー・ヘプバーンが、38歳の時に演じた本作。当時の夫だったメル・ファーラーが製作している。

ほぼ密室劇、展開がわからないサスペンスと、好きな要素しかない作品。盲目の役といえば「セント・オブ・ウーマン」のアル・パチーノの印象が強すぎるのだが、オードリーはよく頑張っている。

戯曲の原作をベースに作られているだけあり、観劇しているような気分で楽しめた。ライブで観られたら、ラストはゾクゾクするような臨場感が味わえたと思う。

シチュエーション、キャラ設定、飽きないシナリオ。007シリーズを撮った監督によるハードボイルドな演出。ミニマムにホントよくまとまってて好き。オードリーの純潔なイメージと聡明なスージーの役がぴったりハマっていたことと、小悪党チームに残っている人間味がよかった。

完成直後にオードリーとメルは13年間の結婚生活を解消して別居したそうだが、新境地を開拓したこのタイミングだったのが残念。オードリーは本作公開の翌年にメルと離婚し、8年間引退している。
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