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明日の世界のネットのレビュー・感想・評価

明日の世界(2015年製作の映画)
3.5
まだ掴みきれていない。
「三角描いたよ!」「じゃあ私はヘビ少年を描く」「でも昨日はヘビ見てないよ、金色の丸描いたら?」「意味がわからない」「くねくね〜!」のくだり。エミリー3は初代エミリーの記憶を引き継いでいる設定なので、彼女はヘビ少年という言葉を知っている。その言葉を知りながら話すエミリー3は、ヘビ少年という言葉に戸惑いつつ(?)アニメーションに取り込んだハーツフェルト自身と重なる。彼と彼の実際の姪っ子が発した言葉が、作品を介してコミュニケーションをとっている。この外部の存在の感覚がアニメーションをフレッシュなものにしていて気持ちいい。
死んだ友人の顔の皮が貼りつけられたロボットを見る目、「岩に恋した」と言って手を組む姿。これぞハーツフェルト。
男が死んで倒れるアニメーションだけやたら滑らか。彼の作品の中でもとりわけ美しいように思う。
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