EDDIE

追憶の森のEDDIEのネタバレレビュー・内容・結末

追憶の森(2015年製作の映画)
3.7

このレビューはネタバレを含みます

この森は君たちの言う“煉獄”だ。

マシュー・マコノヒー演じるアーサーは、死に場所を探し求め、日本の青木ヶ原の樹海へ。
原題“The Sea of Trees”
とある年に105名の死体が発見された自殺の名所で、人生の意味を見出せなくなったアーサーは死に場所を求めたわけですが、そこで死にかけた日本人男性ナカムラ・タクミと出遭います。
タクミとの会話の中で、アーサーはタクミを生かそうと必死になり、生きる意味を見出しつつありました。
死に場所を求めた原因となった妻の死、自分は妻の好きな季節も色も知らない。悲しみに暮れながらも、情けなさに嫌気がさすわけですが、これがラストへの感動の伏線だったとは…。
タクミは森の中で、自分の妻キイロと娘フユの存在を明かしますが、いやいやそんな名前おらんやろー!と突っ込みを入れながら鑑賞を進めるわけですが、なるほどそういうことかと。
最終的にレスキュー隊により救助されたアーサーは、タクミの存在を周りに伝えるも見つけることができませんでした。
入院によりキズが癒えたアーサーは再び樹海に足を踏み入れますが、そこには一輪の花が。

つまりはタクミ=アーサーだったんじゃないかと思うんです、僕は。で、樹海のテントにやけに作りの甘い死体がありましたが、まさにあれがタクミだったんじゃないかと。きっとタクミも自殺を目的に樹海に迷い込み、結果的に死に絶えてしまう。そこで、同じような境遇で樹海に足を踏み入れたアーサーを放っておけなかったのではないかなと。
アーサーが樹海で見つけた黄色と白の花。まさにこれが自分の妻の好きだった色と季節。そして、これがタクミの妻と子供の名前と一致すること。
これがわかったときに、感動という感情が芽生えました。

シネフィルWOWOWにて鑑賞。
EDDIE

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