夏目

アサイラム 監禁病棟と顔のない患者たちの夏目のネタバレレビュー・内容・結末

4.3

このレビューはネタバレを含みます

ラム院長は患者たちに尽くした。

それは医師としての矜恃と、患者を救いたくても救えなかった経験が潜在的に残っていたからか。
それが段々と妄想・狂気に侵されていく過程が切ない。それとも最初から壊れていたのでしょうか。
ボロボロの心をトラウマから守りながらも、友愛を持って患者と向き合う彼の精神を、簡単に狂気と片付けることが出来ない。

むしろ、回想で描かれた、19世紀頃の精神病患者に対する非人道的な「治療」の数々に怖気立つ。

本当に狂っているのは、精神疾患者を隔離し、治療の名のもとに拷問を重ねる「正気」の医師たちであり、それを許した時代でもある。
精神医学が未発達だったとはいえ、これだけの所業がまかり通った根底には、異質なものを拒絶する狭量さと、強烈な差別意識がある。

本作はフィクションだけど、こういう時代が実際にあったという点は憶えておきたい。

物語は展開が二転三転して普通にオモロイ

ラストもサイコージャン
結局「医者」「患者」「正気」「狂気」などの身分や属性よりも、本当にその人を愛しているか、という人間の本質が重要ということか

うーーんオモロイ
夏目

夏目