ぴろもーど

テラフォーマーズのぴろもーどのレビュー・感想・評価

テラフォーマーズ(2016年製作の映画)
2.5
大人だけの空間こと、第16回三池崇史監督プレゼンツのイベント試写会にて観賞。
6000の応募者の中から今回130人がこの場に招待され集まりました。勿論満席。日本では2回目の上映とのこと。
そんな貴重な試写会に参加でき、興奮冷めやらぬ感じなわけです、はい。
折角なので、その感想を踏まえてレビューしていこうかなと。

映画上映前に三池崇史監督×主演の伊藤英明×原作者の貴家悠のトークショーがあり、三池崇史監督が伊藤英明さんのことを不思議な男だと語っていたのが印象的でしたね。三池崇史監督に限ったことではないかもしれませんが、本当に人間を面白い視点でみているなあと。伊藤英明さんの言葉や仕草をよく見ていて、普通にみれば気にならないところを、ずんずん突っ込んでいくんですよね。話を聞いていて伊藤英明さんの魅力というものが凄くよく伝わってきました。そして今の伊藤英明さんが作り上げられてきた経緯といい、伊藤英明さんのお話の中からも三池崇史監督のことを凄く信頼されているということが伝わってきました。

さて、ここにサプライズゲストでテラフォーマーズの漫画を執筆なさっている原作者の貴家悠さんも登壇していたわけですが、これまたユーモア溢れる方で、会場を盛り上げてくださっていました。元々私自身、このテラフォーマーズ映画化の前から原作の漫画は読んでいたので、この話を描いている原作者さんのお話を聞けるのも貴重な体験でした。テラフォーマーズのお話を思いついたのは21歳の頃だそうで、それまではラグビー漫画を描いていたそうです。元々ラグビーをやっていた事もあるようなんですが、編集者の方に次は火星や宇宙船のお話描いてみてとの一言で、誕生したのがこのテラフォーマーズ。
いや、このお話思いつくとは本当に凄い。思いついたその発想力も凄いですが、虫のお勉強とかもきっと物凄くされているんだろうなあとも思いますね。

さて、この辺からそろそろテラフォーマーズを見終えた感想も踏まえていきます。

まずキャストが豪華。そして豪快かつ驚愕な変異に目が離せません。特殊メイクに力が入っていますね。もはや原型ないだろ!なんていう変異の仕方もあるのですが、これまた中途半端にキャストの特徴を残した変異も、実に面白い。トークを聞いたあとすぐの鑑賞だから尚更、こういう映画もあっていいんだろうなと思わされました。

映画自体に意味がなくたって、映画を観ているその時間に面白い、楽しいなんて思う映画を作れればいい、三池崇史監督は今回も無茶に挑戦してみました、皆さんもみた後無茶だなーって思いますよ?みたいな一言をトークショーで観客に伝えました。
まさにその通りの映画。確かに無茶なんだけれど、無茶ゆえの面白さというか。個人的には普段テレビ越しに見ているキャストさんたちが虫になるその変異が本当に面白い。挑戦するということに、もはや意味がある。

映画内でも、原作の筋は本当にちゃんと通っていて、ゴキブリが何かした?何もしていなくても殺すでしょ?人間も意味もなく殺されても何も言えないよね?みたいなニュアンスはあるので…確かにゴキブリを何故私たちは殺そうとするのかっていうことは考えちゃいますよね。うん。
公開も4.29とまだ先なのであまり、ネタバレはしたくないのですが、オリジナル要素踏まえつつ本当に原作に沿った展開や筋がほとんどです。それ故に台詞が臭いというか唐突な部分もあるのですが、まあそこは大目にみましょう。原作の世界観がブレない為には必要なことです。

そして、進化したCG技術に感心しますね。火星を描いていくにあたって『インターステラー』の制作チームが協力してくれているそうです。テラフォーマー達も戦闘シーンなどはCGらしいのですが、見事にテラフォーマーが私の思い描くものそのままで、それこそ原作通りで。いやー感心。

メイクやファッションも斬新なのですが、原作に近くする為もあるけれど、実際の人間がやるとこうなるというオリジナル要素も踏まえられているそうで。これも面白いなと

ネタバレしないようにどこまで書いていいか、なんだか難しいのですが、とにかくこんな映画もあっていいのか、そんな気持ちで観るといいかなと。
キャスト陣の新しい一面、この人こんな役も出来たのかとか、あーこの役やるなら確かにこの人だよな、とか。私はそこに特に目が行きましたが、他にも見所満載。色んな楽しみ方のある映画です。

個人的に目を離せなかったのは…滝藤賢一さん、そして小栗旬さん。この俳優さん達には特に注目して欲しいですねー。