櫻イミト

我が道を往くの櫻イミトのレビュー・感想・評価

我が道を往く(1944年製作の映画)
4.0
1944年度アカデミー賞で作品賞を含め7部門受賞。「我輩はカモである」 (1933)や「ロイドの牛乳屋」(1936)などを手掛けたコメディの名匠レオ・マッケリー監督の傑作人情喜劇。主演はスター歌手ビング・クロスビー。

ニューヨークの下町にある財政難の教会に若いオマリー神父(クロスビー)が赴任してきた。この教会を40年以上守ってきた老神父はとまどうが、オマリー神父が得意の歌を活かして教会を活気づけ再建を目指す姿勢に友情が芽生えていく。そんな矢先に教会に大事が起こる。。。

ところどころでクロスビーが歌を披露しながら、若い神父と人々とのささやかなふれあいが描かれる。不良少年たちと作る合唱隊と老神父との親交が物語の二本柱で、それが最後には一本にまとまり感動的に閉幕する。

サラリとした語り口で軽いテンポで進んでいくのが効いていて、それまでの布石がズバリとハマるラスト1分間に感涙させられた。

このような粋な感動作が戦争真っ只中のアカデミー賞受賞作であることにも着目しておきたい。
櫻イミト

櫻イミト