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ビッチハグの堊のレビュー・感想・評価

ビッチハグ(2012年製作の映画)
4.2
『シンプルシモン』に比べると全体の洗練がなされていないのは一目瞭然であるし、人によってはなんて事のない良質なYA作品としか映らないであろう、レズビアンエクスプロイテーションフィルムとしても包摂されないであろう今作を偏愛しよう。何よりもラストで主人公がニンジャタートルズのコスプレをしているのはアランモイルの『タイムズスクエア』(あれはまさにニューヨークの話であった)へのオマージュだと感じて勝手に泣いた。ここでもなく、向こうでもない、わたしたちだけのニューヨーク。泳げるようになること、車のボンネットの上でピクニックをすること、毎日日記をつけること、消火器を思い切りぶっ放してみること、屋根裏で写真を撮ること、恋をすること、大人になること!
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