くりふ

映画 みんな!エスパーだよ!のくりふのレビュー・感想・評価

3.0
【ボッキのあとさき】

TVドラマは好きでした。TVサイズでパンチラ見てオオッとなりスグ忘れる即物感。お話もすっかり忘れたが、とにかくキャラ立ちは見事だった。

映画版は夏帆降板とのことで、キムタクにしか見えないヤンキー演技と夏帆パンが見られないんじゃねぇ…とレンタルにした。正解でしたが、代打エロいやエライザちゃんがよかったのは発見です。

物語的には、馬呆便『インビジブル』辺りが代表でしょうが、「人間が超能力持ってもロクなことには使わない」がまずはお題でしょう。

TV版はそれを厨房脳の工房たちで面白く見せていましたが、ひと通りヤルことやっちゃったんでしょうね。映画版は外伝的なのに、一見さん向け半端に仕切り/語り直しているから、えらく居心地が悪い。

TVではなかった運命の人とか今さら言われても。それもアレされても。そもそも、あのオチだと本屋やスマートボールのお姉さんが主人公と同じ歳になりますが?

またこのオチのせいで、主人公の今夜のオカズも不明になりました(笑)。元々、リビドーの行き先が大問題となる世界なのに。

実写版『AIKa』みたいな(←古IKa?)パンチラカタログに始まって、女性の露出度はアップしていくのにヒートアップではなくエロくないですね。監督自身がもう飽きてるんじゃないか。奥さんでもある神楽坂おねいさんが、脂肪の塊に見えかかっているのが象徴的。

エライザちゃんは嵌ってました。夏帆ちゃんのヤンキーは仕立て、でしたが地のまま風で自然。おっぱい的にも夏帆ちゃんよりは映画向け。

あと、板野友美は明らかにカメオだけど、オカズメンバーである篠崎愛ちゃんが唯一、パンチラカタログに載らないのが可笑しかった。これが芸能界のパワーバランス?

関根勤のパンチラがないのは幸いでしたが。

主人公のチンコは立つけれど、映画としてのキャラ立ちは半立ち。

TVは露出狂テレポーター深水くんの嵌り具合なんて見事だったのに。肛門に携帯隠そうとして、テレキネシスで引きずり出される攻防戦なんて、手と尻に汗握る名場面だったのに…。

特に後半は、見たまんまバケモノのメアリージュンに喰われちゃったかんじ。あの勝敗結果はまるで納得いきません。もし次をつくるなら、いっそ10代の監督に任せてみては?

<2016.5.2記>
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