カチューシャ

ヒトラー暗殺、13分の誤算のカチューシャのネタバレレビュー・内容・結末

ヒトラー暗殺、13分の誤算(2015年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

学生時代に専攻していた頃も政治犯には触れたことがなく、どんなもんかなと鑑賞。タイトルからそんなに惹かれなくて(原題"Elser"の方がずっといい)心配だったけれど、見始めてからグッと引き込まれる系で良かった。

時間の遡り方や切り替え方がすごく分かりやすかったし飽きなかった。時限爆弾を仕掛けること、失敗することなんていうのは分かり切ってるし、そこをポイントに時間を進め/戻ししていたら飽きていたかも。

時限爆弾を仕掛けるくらいの人なんだから黒幕がいて、もしくは何かのグループの代表実行者で…と思っていたら、序盤の遡りで(信念はあるものの)随分お気楽な人だと分かり、「なぜ彼のような人が時限爆弾を?」と不思議がらせてくれた。

見終えたら、あのお気楽(?)さというか、自由さがあってこそなのかなと納得した。芯のある自由人っているよね。

お勉強方面で意外だったのは、彼が長く生かされていたこと。すぐに処刑かと思いきや。政治犯で、共産党員でもなくて、何なら共産主義者でもない人だと、こうなのか。総統暗殺企てた人なのに??とも思うけれど、それはナチのみぞ知ることなのかしら。

ただの推測だけれど、終戦間際にああやってバタバタと殺された人、いっぱいいたんだろうな。何だか切なくなるけれど、研究書の手前でこういうできごとを知る映画があるのは素晴らしいなと思った。