kaibun

黄金のアデーレ 名画の帰還のkaibunのネタバレレビュー・内容・結末

3.9

このレビューはネタバレを含みます


娘の幸せを思い永遠の別れと知りながら
送り出すお父様の
Remenber usに嗚咽が漏れるほど泣いた

歴史に疎い自分から見ても
迫害の描写は控えめな方だと感じるが
それでも人や物や土地などとの
理不尽な別れは
あまりにもやるせなくて悲しくて

今まで収容所等の話しか知らなかったので
各自の持ち物にもこういった物語があったのを知れてよかった
押収した側の人間が我が物顔で
アクセサリーを身につけているのも
腑が煮えくりかえる思いで見ていた

素晴らしく美しい街で
正義を語りおぞましい事が
行われている不気味さ

実際自分が今まで見た美術品の
正当な持ち主は誰なんだろう

自分が綺麗だと喜んで
鑑賞している物の背景に
こうした終わったフリをさせられている
悲しくやるせない
史実がねじ伏せられているかもしれないと
考えさせられる
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