Natsumi

黄金のアデーレ 名画の帰還のNatsumiのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

(自分で書いといてなんだけど、長すぎ!!!読まなくていいよ!!)

「みんなにとって価値のあるものだから」ってのは、本来の持ち主から奪い取ってもいい理由にはならないと改めて思ったし、だからこそ弁護士のおっさんが「自分達のものに金は払えない」って当たり前の顔してマリアに言う配慮のなさにむかついた🙎🏻‍♀️

実際になんの罪もないのに自分達の大切なものが全て目の前で奪われていくのを観て本当に心がえぐられた……。学校で習う「なんとなく知ってるユダヤの人達に起きたこと」で終わらせず、そこから何歩も踏み込んで考えるべきこと思ったし、「ただ知ること」と「わかろうとすること」って天と地の差があるって改めて感じた。
だからこそ理解しようと努力することって意味があるし、「家族を、人生を、全てを不当に奪われる」という絶望を経験をしていない私の想像には限界があるからこそ、色んな作品から吸収して考え続けていきたいって思った🤔

これって難しい問題だけど、自分自身にその罪はなくても、自分の国がしてしまったことからは目を背けてはいけないよなぁって思う。オーストラリアの高校時代、歴史の教科書に第二次世界大戦で日本人が敵を竹でお団子みたいに刺してる絵🍡が載ってて、授業中マジで気まずかったんだけど、「自分がやったわけじゃないけど、無関係ではない」って意識をちゃんと持てる人でありたいって当時強く思ったな〜🤔💭
実際クラスのみんなは「君がやったわけじゃない」ってフォローしてくれて救われたけど、「自分もされたから」とか「自分達よりもっとひどい奴もいる」は償わなくていい理由にならないよな〜ってその時感じた。
無責任に自分達の希望だけを主張し続けるのが本当に正しいことなのか、自分たちの利益を優先する時何が犠牲になっているのかを考えなきゃいけないなって思う。
だからこそ未来のみんなが負い目を感じなくていいように、今この時代に正しくありたいと強く思いました🙋🏻‍♀️

手腕や実績があって「勝つこと」に特化した弁護士はもちろん大事だけど、ここでマリアに必要だったのは、“なぜ返して欲しいのか”とか奪われた理不尽さを真に理解して、共に怒り、心の支えになりながら文字通り一緒に戦ってくれるランディのような存在だったと思うので、ランディマジでグッジョブ🥹👍
弁護士として事実を伝えるのももちろんだけど、マリアの想いをきちんと届けてくれるランディの熱意と、善き判断ができるちゃんと機能してるタイプの最高裁にスタオベ👏👏👏

最後あの部屋でクリムトの絵に、そしてアデーレおばさんに会って微笑み返してもらうシーンで号泣した………
言葉にすると浅くなっちゃうんだけど、でも絵が返ってきて本当に本当によかったって心から思った😭
Natsumi

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