かたゆき

ラスト・フェイスのかたゆきのレビュー・感想・評価

ラスト・フェイス(2016年製作の映画)
2.5
アフリカ各地で勃発する悲惨な内戦に翻弄された一組の男女の愛の物語。
国境なき医師団に所属し、過酷な現実の中で互いに惹かれ合う男性医師と女性医師をそれぞれハビエル・バルデムとシャーリーズ・セロンが演じており、監督は前作に引き続きアフリカ内戦をテーマにした人気俳優のショーン・ペン。

うーん、物語の横軸とも言うべきアフリカ内戦の悲惨な現実を冷徹に見つめるという視点は悪くはないのだが、縦軸となる主人公たちの恋愛物語が正直薄っぺらい。
この二つの物語が作品の中で全く乖離してしまっているのが本作の致命傷。
最後に主人公の演説で締めるのもなんだか説教臭くて好きじゃない。

世界の片隅で誰にも知られることなく苦しみ続けている社会的弱者の声を多くの人々に知ってもらいたいという監督の姿勢は共感できるだけに残念だ。
かたゆき

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