Komi

ラスト・フェイスのKomiのネタバレレビュー・内容・結末

ラスト・フェイス(2016年製作の映画)
4.0

このレビューはネタバレを含みます


サッカーボールのように道に転がる頭蓋骨。
腹から引き出され、ゴールテープのように木にくくりつけられた腸。
四肢を切られた母親が、我が子の無事を問いながら、息も絶え絶えに横たわる部屋の隣には、既に手遅れで、虫の餌場になった死体の山。
そんな光景を日常的に見なければならない国が、現実にある。

父を殺せといわれ、できなくて自分の頭を撃つ幼い少年。あんな小さい子供に、そんな選択をさせる世界が、この地球上に、確実に存在する。

それらの事実を知らせるように、この映画は撮られている。

先進国では、患者の生きる意志が尊重されるが、この国では、神の采配と、運しかない。そんなシーンを続けざまに観ていると、細かい事をくよくよ考えて動けなくなる自分が情けなくなってくる。

ちっちゃい事にいつまでもこだわるなよ!
いいじゃんか、
とにかく生きてるんだから!

みたいな。

NGOの活動の何たるかも知らず、何故そんな危険な地域にあえて行くんだと想う人には、尽きない地獄に絶望して帰国する人の気持ちはもっとわからないだろうな。
ほんのちょっとの自負心のためにしてる、
ユニセフマンスリープログラムなんかじゃ、この問題は絶対解決しないよな。

以上は私自身への批判。
最初の方、ながら見しちゃってごめんなさい。
辛いけど、きっともう一度、ちゃんと観るよ。
Komi

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