["内戦があったから愛し合えた"だそうです] 20点
現代パートと過去パートに分かれている設定がどれくらい効果的かというと、ひこうタイプにじめんタイプの技を掛けるくらい効果的なのだが、アフリカの内戦における医師団の話を中心に扱った過去パートですら黒人が全員モブキャラと化した上で、二つの挿話が"内戦があったから愛し合えた"という衝撃発言でまとめられちゃったことを考えると、炎上効果だけは抜群だったようだ。こいつら内戦で消えない傷を負った医者カップルだぜ？それだけに留まらず、現代パートでは意味不明な文脈で画面の端だけピンぼけにしたり、変なタイミングでセンチメンタルな音楽を流したり、挙句の果てにはシンプルに意味不明なスローモーションを入れてみたりとイキり方が多種多様すぎて驚く。これらが交互に語られるせいで、過去パートのショッキングな内容が頭に入ってこないくらい映像でイキってて目のやり場に困ってしまう。才能がないのにテレンス・マリックのマネをするとこうなるってか？と思ったら監督ショーン・ペンじゃねえか。まあ、だから何だという話だが。
メインプロットが激烈につまらないし、ショットもイキりすぎだし、130分もあるし、言い訳程度の少年兵問題も雑すぎるし、尽く撃沈。同僚として登場するジャレッド・ハリスやジャン・レノが空気みたいな扱いなのも勿体なかった。ジャン・レノなんか名前のギャグ言うだけの背景になってて泣いた。なんだよ"ラブが必要だ"って言ってるラブ先生って。ギャグセンスゼロかよ。
追記
この年の星取で0.2という見たことないくらい低い数値を叩き出していた。次点は『たかが世界の終わり』の1.4と『ネオン・デーモン』の1.5なので相当なヤバさが伝わると思う。
