ヤスマサ

キング・オブ・エジプトのヤスマサのレビュー・感想・評価

キング・オブ・エジプト(2016年製作の映画)
3.0
この世の歴史が始まる前、神々と人間が共存していた古代エジプトを舞台に、神々の権力争いと、その争いに巻き込まれた青年のSFスペタクル・アクション。
砂漠の神セト(ジェラルド・バトラー)に王座と両目を奪われた天空の神ホルス(ニコライ・コスター・ワルドー)は、人間の青年ベック(ブレントン・スウェイツ)と手を組み、復讐と王座奪還に立ち上がる。

ホルスは神であり、王となるべく存在なのに、怠惰で、セトへの復讐のためにはぞんざいな態度も厭わない。
物語の語り手となる青年ベックもまた然り。
黄泉の国へ向かう彼女を救うことで頭がいっぱいだ。
そんな二人が、はじめは利害の一致で手を組むが、いつしか本当に大切なことに気づくというストーリー。
予備知識なく楽しめ、CGを駆使した画は綺麗で壮大だが、エジプトが舞台なせいか、どうしても所々に既視感がある。
それでも古代の話しなのに、太陽神ラー(ジェフリー・ラッシュ)がいる天空の船が未来的であったりと、斬新な面もある。
神々が主なる時代で神々が作った国の話しということなので仕方ないのかも知れないが、神々の傲りと人間を蔑む感じがあって、なかやか感情移入出来ないかなァ。
王座に着いたホルスの台詞…、
「来世に必要なのは黄金ではなく、正しい行い、思いやり、そして心の広さ…、大切なのはこの世界で何をして、どう生きるかだ」
は、良くは聞こえるが、取ってつけたように感じてしまう。
神に対しておこがましいが、神々の姿勢や振る舞いか良ければ、違った見方が出来たかも知れない作品。
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