カズザク17

教授のおかしな妄想殺人のカズザク17のレビュー・感想・評価

教授のおかしな妄想殺人(2015年製作の映画)
3.5
映画の中で時々流れてくる、ピアノの音楽が印象的。テンポが良くて、気分が高揚するメロディ。でも、どことなく鋭く尖っていて、先っぽがポキッと折れてしまいそうな危うさ・脆さを感じる。精神面で浮き沈みが激しく、不安定な主人公の教授にピッタリの音楽だと思う。
計画殺人・完全犯罪を妄想する事で、精神的な安定と体力・気力の復活を取り戻す主人公。世のため、人のためという正義感(偽りではあるが)を心の中に抱く事が、自信とヤル気を取り戻す「きっかけ」になるという事なのだろうか?
ブラックが効いた終わり方を含め、この監督らしく、少し地に足が付かない「フワフワ」した感じの映画だった。