麩

世田谷ラブストーリーの麩のレビュー・感想・評価

世田谷ラブストーリー(2015年製作の映画)
1.0
こーーーれは、さむい、ださい。
back numberが大好きなんだけど、
back numberってあと1滴でさむくなるギリギリというか、
溢れ出る自意識と陶酔というか、
そういうところも好きだし、それが聴いててみんながエモ〜ってなる部分だなと思ってるんだけど、これは、全く違う寒さで、エモくないし、ださい。
酔っ払って暴力的になるかわいい女の子って90年代から2000年代のヒロインじゃん。そのヒロイン像は「猟奇的な彼女」でもう完結したじゃん。
しかもそのあと主人公におんぶされながら、切ない歌詞口ずさむとか…100万回擦り倒された手法すぎて。「酔っ払って主人公に暴力的になり、つぶれておんぶされて背中で泣き言いう」って演出、もう絶滅したと思ってたよ。
おんぶされてるところからまじで見てられなくてここ以降2倍速で観た。

行定監督って100歳なのかな?ってくらい古臭い。
下北茶屋駅は爆笑。だまって三軒茶屋か下北沢にしなよ…東京を知ってる人が見たら世田谷ラブストーリーって映画の舞台となる駅名が「下北茶屋」ほどダサいもんないよ…
しかも、back numberの歌詞ってそういうディティールのリアルさが徹底してるからあんなに皆が自分の記憶を重ねてエモさを感じるのに、肝心なとこで架空の駅名使うとか、その良さを消してる感がすごい。

back numberの歌詞はすごーく情景描写が詳細で、そこが1番の強みなのに、
街の匂い、バイバイするときの改札前、居酒屋で意識しながら会話するかんじ、終電のあとの帰り道、そういう肝心な空気感、匂い、手触りみたいなものがなんっっにもでてない。
あとback numberの曲の使い方もださい。ここで?ってとこで唐突にはさみ唐突に切れた。
酔っておぶわれたヒロインが口ずさむ、
その続きを急に部屋で歌い出すくだりもゾッとした。

まじで、あーよく知らないけど行定監督って80歳くらいなのかなぁ?センスが古いなぁ〜!今どきの音楽をこんなに寒くてダサくて凡庸に、100回観たことあるかんじに仕立てるなんてわかってないなぁ…
と思ったら、51歳で驚愕。
麩