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64 ロクヨン 前編のSoraのレビュー・感想・評価

64 ロクヨン 前編(2016年製作の映画)
3.5
豪華キャストなだけに見応えあり。
昭和の俳優さん、平成の俳優さん、とにかく豪華!!

前編はあくまでも序章という形で人間関係や事件のはじまり。
警察署内での対立やマスコミとの対立の部分は難しくなり過ぎずとても分かりやすい。

前半は可もなく不可もなくといった感じで、後半40分くらいで一気にもってかれました(笑)後編が気になって仕方ない。

自分の地位や立場、プライドを守ることだけに必死な奴らほど生き残り、正義や誠実さを大切にしたいと思う人ほど簡単に落ちこぼれていく。
そんな中、三上は正義や警察たる者という思いを抱きながら歯を食いしばり、署内で抗い、自分の心と葛藤し、マスコミと戦っている。

佐藤浩市さんが雨宮家で感情を抑えきれず泣くシーンはとても印象的。
事故被害者の情報を部下の蔵前が三上に渡し、三上に「これは重要か?」と問われ、「本人にとっては重要です」と答えるシーンも印象的でした。
事件の被害者・加害者にもそれぞれの物語があり生活があった。老人男性ではなく、彼にも名前があり、趣味があり、楽しみがあり苦労があった。
本人や家族にしてみれば不要な情報など何一つない。
もちろんそんな事は当たり前のことだと分かってはいたが、何だかハッとした。

佐藤浩市のどっしりとした重厚な演技と瑛太の勢いある演技が楽しめました。
綾野剛は主演をはっている作品よりも今回のような脇を固める側のほうが素敵に見えた。

後編が楽しみ。
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