このレビューはネタバレを含みます
ダン・ブラウンの小説『インフェルノ』の実写映画。
大筋は原作と同じですが、ラストが大幅に変更されています。小説のファンの私としては、原作の終わり方のほうが納得はできるものでしたが、結構ショッキングな終わり方なので、映画でそれをそのまま表現するのは無理だろうな、ともわかっていました。そのため、ラストが改変されていることに関しては特に問題とは感じなかったです。映画のほうは多くの人に受け入れられる、いわゆるハッピーエンド的な終わり方になっていました。
ラングドンシリーズの魅力といえば、実在の有名な建造物や美術品が謎に深く関わっているというところ。本作ではイタリア、トルコの建造物や美術品が登場し、観客の目を楽しませてくれます。現地でロケをしているので、美しい建造物や美術品の雰囲気がストレートに感じられるところ、ラングドンと一緒にイタリアを駆け回っているという感覚が強く感じられるところは、映画版の良いところでしょう。
どの作品でもそうですが、原作本の読者は映画化される以上原作と全く同じ作品にはなりえないことを理解し、良いところと悪いところ、足されるところと削られるところ、変えられるところがあることを理解したうえで観ると、純粋に楽しめると思います。
