来夢

伝説のF1チャンピオン ニキ・ラウダ/プライドをかけた33日間の死闘の来夢のレビュー・感想・評価

3.7
シネフィルWOWOWプラスだと邦題が少し違って『ニキ・ラウダ/伝説のF1レーサー』。
ニキ・ラウダがF1でどんなすごい活躍をしたのかを知れると期待して観てしまいそうなタイトルだけれど、実際の内容はニキの大事故からの復帰と、当時のF1の抱えていた危険性から、現代の安全性重視のF1へどのようにシフトしたのかって話。
なのでニキ・ラウダ目当てで観ると肩透かしを喰らいそう。
でもF1の安全性ってF1の面白さにもかなりの影響を及ぼしているから、こういったことを知れるのは今のF1を楽しむ上でも重要だよね。安全性が増す度に面白くなくなるっていうファン心理と、安全性を重視したいっていうレーサー心理の溝はなるべく少ない方がスポーツとしての迷走もせずに正しい方向に進めると思うしね。
70年代みたいに命がけだからこその面白さは当然あるだろうけれど、それを今の時代に求めるのは違うし、そういった面白さが失われた反面、当時にはなかった面白さが今はあるんじゃないかね。70年代は生まれてなかったから比較は出来ないけれどもね。
っていう、今もF1を楽しんで観ている俺には結構真面目に楽しめたドキュメンタリーでした。

『ラッシュ/プライドと友情』を観て当時のリアルな空気感をもっと知りたいって人にもお勧めかも?
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