テオブロマ

ワンダーウーマンのテオブロマのレビュー・感想・評価

ワンダーウーマン(2017年製作の映画)
3.7
意図せず2017年の映画納めになった作品。
アメコミヒーローものを初めてちゃんと観た。原作はもちろん読んだことないし、普段進んでは観ないジャンルだし、続き物やクロスオーバーものが多かったりして一見さんお断りな雰囲気があるので不安だったけど、本作は単体で十分楽しめるように作られていて良かった。

ダイアナはもちろんかっこいいんだけど、全キャラ中ドクター・ポイズンが1番好き。オペラ座の怪人みたく醜い素顔を隠す禍々しいマスクも、実験の中で毒に侵されてああなったのかなぁっていう素顔も素敵。やってることは相当残虐だし全く良心の呵責とかない極悪人なんだけど、自分の研究に理解を示してくれる相手には尽くすし、思い通りの成果が得られたらめっちゃ喜ぶし、休戦派の大勢を閉じ込めて毒ガスで始末するシーンのはしゃぎっぷりは本当に微笑ましかった。仕事熱心だし物腰は丁寧だし、彼女は本当に魅力的で可愛いと思う。

スティーブは第一印象が「地味だなぁ」で、全裸で「男として標準以上」って見栄張ってるのに笑った。けどドイツ軍の兵器工場を爆破するシーンは最高にかっこいいし、嘘をついてないと示すためにヘスティアの鎖を自分から巻き付けるなど、ヘタレなようでいて決めるとこは決めてくれるいいキャラだった。ダイアナはあの時計をずっと大事にするんだろうな。

あとラスボスの人は武装してない時の方が絶対かっこいい。

スローモーションの多用と人間の業みたいなものに関する語りがちょっとくどいと感じたので、そういう部分を削ればもう少し尺をコンパクトに観やすくできそう。あと仲間があんまり仲間感なかったのももったいない。2があるようなのでその点が改善されればもっと楽しめる作品になると思う。あと日本版キャッチコピーがダサ過ぎるの本当に何とかして欲しい。

私みたいなアメコミもの初心者でも気軽に楽しめる作品。おすすめ。
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