とらキチ

人生は二度とないのとらキチのレビュー・感想・評価

人生は二度とない(2011年製作の映画)
3.9
IMWでの上映機会をずっと逃し続けていた作品。この度の一般公開でついに観ることが出来ました!嬉しい!
友人の独身最後の旅で、スペインに集まった学生時代の友人たち。彼らはそれぞれに悩みや葛藤を抱えていたのだが、スペインを縦断する車の旅での冒険や出会いが、彼らの生き方に安らぎや変化をもたらしていく。
とりあえず猛烈に海外旅行、スペイン🇪🇸に行きたくなる!今作をきっかけにインドにスペイン観光ブームを巻き起こした、というのもよくわかる。ロケーションが圧倒的だし、スペインと言えば!っていうお祭りを2つも取り上げていて、本当に素晴らしい。
これまでのインド映画では伝統的な人生訓として、どんなに理不尽な苦難に遭っても「これらの受難やそれに対する行いそのものが家族や来世のための美徳なのだ」と説くものが多かったけど、今作のように「今生の人生をいかに謳歌し、生きていくか」という個人主義的な現代的なテーマの作品も最近増えてきていて、それらはむしろ我々日本人に刺さる部分が多いのではないかと思ってしまう。少なくとも個人的にはグサグサと刺さりまくった(大汗)。
密かに悩みや葛藤を抱えていた3人、アルジュンやイムラーンは、まぁわかるとして、カビールが抱えていたものにはビックリしたし、その脚本の組み立て方がとても巧いなぁと感じた。そのカビールの婚約者ナターシャ役のカルキ・ケクラン。ずっとどこかで見た事あるよなぁ…って考えていたら、同じゾーヤー・アクタル監督の作品「ガリーボーイ」の奔放な音大の学生役で出ていた人でした。「ガリーボーイ」と今作とで、演じる役柄の性格が全然違うのが面白い。このゾーヤー・アクタル監督って、ヒロインに“物分かりの良い奔放”な性格と“非常に嫉妬深い”性格の2人を配するのがきっと特徴なのだろうなぁと、他の作品を見ても感じる。
そして今回も超絶イケメンでムキムキのリティク・ローシャン、「ヤマモトサン」や「モシモシ」といった日本語も達者だったのにはちょっと感動した!
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