ワッツマイケル

リリーのすべてのワッツマイケルのレビュー・感想・評価

リリーのすべて(2015年製作の映画)
4.1
感情移入は困難。2人に押し寄せる感情は未知で途切れなく揺れ、俳優の表現力あってこそ着いていけた。自分を大切にしながら相手も想いやる。それを実現する為の2人の難しい選択が続く。何て事を受容した(せざるを得なかった)のだろうと胸が熱くなった。"受止める"とはこんなに覚悟のいることか。
他人の大事な一生を垣間見させる映画。娯楽として消費できない感謝の気持ちすら持てますね。
絵画の様な構図も魅力的で、各シーンが1枚の絵のように洗練され美しかった。
【ネタバレの可能性】
下半身の露出には驚いた。でもそれこそが核心的な性と、リリーの鎖であった事に、軽々しく"うわ"とか思った自分を恥じた。不可欠な描写でした。

【紹介】トランスジェンダが病いとされた時代に「これは人格」と葛藤・受容してく夫婦の実録。