アル華

リリーのすべてのアル華のレビュー・感想・評価

リリーのすべて(2015年製作の映画)
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世界で初めて性別適合手術を受けたリリー・エルベの実話を描いた伝記ドラマ。
引用 : 映画.com https://eiga.com/amp/movie/82988/

◆軽く総評
好みではありませんでした。
その原因は、キャストや音楽ではなく、
“観客との繋がり”が欠落していたかなぁ…という印象。

何かこちらに訴えてかけてくるメッセージ性が薄く、全てのバックグラウンドに深みがないため、淡々と事象が進む印象。
エンドロール前最後に出てくる奥さんのその後の人生にも「あぁ…そうなんですね」というまま終幕を迎えました。

演技面は奥さん役のアリシア・ヴィキャンデル完勝でした👀
劇中、急速に女性へと変化する夫アイナーに対して、妻ゲルダが訴える下記台詞がとても印象的な演技👏
〈アイナーに会いたい〉
〈夫と話したり、抱きしめたりしたい〉
〈彼が必要なの〉


◆脚本面のお話
製作サイドの事情を脚本のルシンダ・コクソンが、10年間の執筆期間を得て完成させました。
が、監督トム・フーバー獲得に際しての大人の事情なのか、撮影は最終版でなく、”原作により近い”初期の修正草稿に沿って行われたとインタビューされてます。

参考 : Wikipedia
https://en.m.wikipedia.org/wiki/The_Danish_Girl_(film)

原作準拠に沿った脚本。というのは設定なのか展開なのかは、原作未読のため比較は出来ません。
ですが、本作鑑賞時に感じた、観客との繋がりを生むはずの主人公の葛藤や訴えかけてくるメッセージ性の欠落はここが原因なのかなとも思ったり…
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