ChikaYasuda

リリーのすべてのChikaYasudaのレビュー・感想・評価

リリーのすべて(2015年製作の映画)
4.5
世界初の性別適合手術を受けたデンマーク人画家リリー・エルベと、その妻ゲルダとの日々のお話。

大切な人だから。
大切な人なのに。

2人の苦悩が圧倒的な演技によって伝わってきて、
リリーにも、ゲルタにも感情移入してしまい、涙が止まらなかった。

リリーがどんどん女になっていくさま、苦しそうな笑顔、エディは本当にすばらしい。
もちろん、リリーがいてゲルタがいるのだけど、
アリシアのオスカーは助演ではなく、主演女優賞でもよかったと思った。

ストーリーの美しさもさることながら、エレガントな20年代の衣装、映像も美しかった。
コペンハーゲンの曇天、
手術へ旅立つ日の朝焼け、
スカーフが舞い上がる空。
空がとにかくきれい。

美しく、苦しく、繊細。
人を愛するということ。
間違いなくこの作品は私の人生で大切な作品になりました。
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