min

リリーのすべてのminのレビュー・感想・評価

リリーのすべて(2015年製作の映画)
4.0
「リリーのすべて」という邦題なものの、自分の中の内なる女性であるリリーがすべてになった男性の話。とにかく主演の2人の演技熱がすさまじい。体を張るとはまさにこのこと。しかも芸術。画も小物も役者も芸術だった。

感動レビューが多いけれど、個人的には
「愛って何だー!」
と叫びたかったし、私が主人公リリーのパートナーだったらパリのど真ん中で叫んでいるし、私はむしろこの2人には共依存をイメージした。それが感動と紙一重だと思うと怖かった。本人たちが幸せなら…それが幸せとなるのだろうか…凄く難しい。

か細く小柄なリリーとの対比でハンス役には反対のイメージを配役したのだろうけれど、あまりにもプーチン大統領。
男前なんですけどね。

スカーフが舞い上がるラストシーンも美しかったけど、その後の字幕は蛇足に感じた。だって、この映画は考える映画ではなく感じる映画だと思うから。
min

min